お母さんが学生の頃使っていた時計だそうです。止まって動かないから直して・・・・との依頼時計とブレスレットのつなぎ部分は隙間があり、ガタつきがあります。ブレスレットにはキズがいっぱい。35年以上前には数多く修理していました。部品も手持ちで間に合いそうです。
分解・修理の様子 Disassembly/repair
STEP1
動かない時計
STEP2
ワンピースケース
この時計はワンピースケースと言ってガラス面から機械を取り出します。裏側からは汗やお水が入らないようになっています。ガラスは研磨仕上げで使用には支障がなさそうです。竜頭はこのままオリジナルを使用してもらうことになりました。防水効果は全くありませんので、汗や水には気をつけて使用していただくようにお願いしました。
STEP3
カレンダーの点検
ケース裏側には汗とホコリの汚れが付着。特別な傷みは見受けられませんでした。針や文字盤をはずしてカレンダー部分の点検です。この時点では異常は見受けられません。
STEP4
日送り車や歯車の点検
日送り車や各歯車の点検です。無理にまわしたりして歯先が変形したりします。どんな時計でも動きがおかしいときには無理にリュウズなどを回さないようにするのが部品をいためないコツです。異常が感じられたらすぐに時計技術者にお見せ下さい。適切な処置を教えてくれますよ。
STEP5
自動巻き部分の点検
自動巻き部分を点検。分解をして行きます。ローターの回転具合などは異常無しでした。
STEP6
油の汚れ
使い込まれていたようで各部には油がはみ出して汚れているのが見受けられます全体に手洗いと磨きが必要です。 中央に立っているローター芯は衝撃で折れることがありました。手持ちの在庫はあと少し、無くなれば別作?
STEP7
不動の原因
ゼンマイの入った香箱の上の角穴車の上にはグリス状態の油ガべっとりとはみ出しています。このはみ出した油や金属の粉とが3番車などに付着して止まってしまったようです。不動の原因です。
STEP8
各部品の洗浄
これで全部点検分解が終わりました。各部品を手洗いできれいにしてさらに超音波洗浄器にて洗浄します。
STEP9
キズを研磨
ケース側面のキズはバフをかけて綺麗に研磨します。ケースとブレスレットの接合部分は修正して引っかかりの無いようにします。
STEP10
各部品の研磨処理
各パーツを分解してそれぞれ研磨処理を施しました。綺麗になったでしょう。この時計は珍しくすべてベルトからすべてオリジナルのままでした。止まってしまってからは使わないでしまっておいたのかもしれませんね。
STEP11
修理完了
組み立て完了。時間調整もうまく行きました。日差±20秒以内に収めることが出来ました。お母さんの思い出の時計お嬢さんが引き続き使用されるそうです。くれぐれも水や汗には注意してご使用くださいね。
参考修理料金 2007/09/01現在
分解調整基本料金(国産機械式・アンティーク・Dランク) | ¥16,000 |
---|---|
外装磨き仕上げ料金 | ¥3,500 |
合計金額 | ¥19,500(税込み) |