HOW THE CLOCK WORKS 時計の仕組み

時計の仕組みはどうなってるの?

テンプ・アンクル・ガンギ車

テンプ部分を調速機(時間を調整)、アンクル・ガンギを脱進機(回転運動を往復運動に変換)といいます。

振り子時計の仕組み

振り子時計のアンクルとガンギ
ゼンマイ式掛け時計の修理具体例

Balance Wheel テンプ(テン輪)

腕時計の中で忙しくクルクルと回っている部分です。機械の中で時間を司っているもっとも重要な部分です。実際の動きは画像の10倍以上の速さです。往復回転運動をして時間をつかさどっています。振り子時計では振り子がテンプの役目をしています。振り子時計がティック・タックとゆったりした音を出して動きます。音を聞いているだけで眠気を誘います。癒し効果があるかも。

ひげゼンマイ

渦を巻いている部分。長くしてやればゆっくりと短くすれば早く回転します。時間の進み遅れは、画像の三角部分を左右に移動して調整します。振り子時計では竿の長短で調整します。ヒゲゼンマイは同心円状になっていなくてはなりません。偏っている場合は修正が必要です。
オメガの修理具体例はこちら

アンクル

ガンギ車の回転運動を往復運動に変換する作業をしてテンプに力を伝えます。

ガンギ車

回転運動をする歯車の中で特徴のある歯形状をしてゼンマイ香箱からの力をアンクルに伝えます。

香箱車

原動力となるゼンマイを格納する歯車

ゼンマイ

ゼンマイの長さを香箱車や時計本体の大きさと比較して見てください。この長さで24時間以上動きます。リューズを巻くとぜんまいは強く巻き絞められます。ほどけようとするぜんまいの力が香箱車を回します。一日に6回以上回転させます。*(表1)

Gear Train

輪列の側面図

左から香箱車から2番車(にばんぐるま)3番車(さんばんぐるま)4番車(よんばんぐるま)ガンギ車(がんぎぐるま)と回ります。

ジンバル(gimbal)

姿勢差をなくすため水平を保つジンバルを使用した、マリンクロノメーターなどがあります。船舶や航空機に搭載された、ジャイロスコープ、羅針盤、ドリンクホルダーなどが一般にジンバルを使って地平線に対して常に垂直を向くようにしてあります。

Rotate Frequency 歯車の回転数とテンプの振動数

アンクルとテンプで1秒に2.5の歯送りを調整します。テンプは1秒に2.5往復すれば時間はぴったりと合います。時計の振動数は片道を1と数えますので、5振動/秒の時計となります。ガンギのカナや4番車の歯数を増やして5.5振動/秒や6振動/秒そのほかに8振動/秒、10振動/秒(SEIKO-TenBeetなどが有名)などがあります。振動数を増やすことでコマの回転と同じようにテンプの振りの安定が増すため一時回転数を増やす競争になりましたが、大きな力が必要(ゼンマイの圧力)であり、磨耗も激しくなるため今では8振動/秒位までになっています。

時計を動かすのに人の力を必要とするメカ式時計はどこかしら手の焼ける子供みたいなものと感じられます。メカ式の時間を合わせるのに、電波時計などを使用している人もいます。

メカ式時計とクオーツ時計の分解手順

OMEGA オメガ コーアクシャルの構造

オメガ社が開発した最新のムーブメント。従来のムーブメントのガンギ車とアンクルの構造の違いをご覧ください。ただ、従来の歯車の数よりも一つは歯車が増えて構造が複雑になった感があります。不動の状態でお持ち込みが多いような気もします。

OMEGA社コーアクシャル修理例

Quartz クオーツ時計

水晶発信器

水晶固有の性質=形状・寸法で決まる共振周波数を持つ。共振の幅が狭く材料が安定している。変化しにくい。→周波数が安定している。このため非常に正確な時を刻むことが出来ます。発振機から発せられる電気信号(32768hz/S)をIC回路で1秒に一回の電気信号に変換します。水晶に電気を流すと安定した振動を得ることがわかりました。いち早く(1969年)国内のセイコーがクオーツ時計の商品化に成功し音叉時計や他の電子時計を凌駕するまでになり、今では世界中で愛用されるようになりました。クォーツ時計で使用されているのはほとんどが音叉型水晶振動子で、これは音叉の構成材料が金属から水晶に変わったとみることもでき、音叉の振動体としての安定性の高さを表しているともいえます。

Tuning Fork 音叉時計

ブローバ社アキュトロンの電気回路と音叉

音叉の振動の安定性を利用し、腕時計のムーブメントに利用されていたこともあります。機械式のテンプよりも安定性が高いため、より高精度な時刻を刻むことができたが、その後、水晶振動子が利用されるようになり、使われなくなりました。音叉の振動(360/秒)をそのまま特殊歯車(インデックス歯車)に伝えるという極めて微妙なものです。直径2ミリ位の小さな歯車に刻まれた320の「歯」で時を刻むのです。世界で初めての連続運針は注目の的でした。現在アキュトロンやシチズンの音叉時計の修理は供給電池が作られなくなったため修理の受付はしていません(環境に良くない、水銀電池1.35Vを使用していたため)。
その他の腕時計の電池交換についてはこちら

いかがですか?時計の仕組みが解ったような気がしてきませんか?時/分/秒だけでなく、月齢/月/日/曜日を表示するカレンダー付き月末や閏年の修正が不用のパーペチュアルカレンダー付き計測機能の付いたクロノグラフや音で時刻を報せるリピーター等さらにもっと多くの歯車や部品を組み合わせます。細密で複雑な仕掛けが小さな腕時計の中に納められているのです。腕時計が小宇宙とも呼ばれる所以だと思います。時計の内部構造を見ることができないとあきらめないでください。

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