ロレックス ロレックス オイスター1570|分解具体例

分解・修理の様子 Disassembly/repair

STEP1

完全不動のオーバーホールの依頼

ムーブキャリバー1570を使用したオイスター。完全不動のオーバーホールの依頼でした。ガラスのふちからはひどいサビの状況が見ることができます。ガラスのふちにヒビが入りそこから汗や水が浸入したものと思われます。

STEP2

ローターや機械とケースの取り付け状態を確認

12時と1時の間には文字盤側にサビが侵出しています。自動巻きのローターや機械とケースの取り付け状態を確認します。(昔、ガラスの材質はサファイヤやミネラルではなく、アクリル系の樹脂製でした。そのためひび割れが発生したものです。このタイプは修理の時にはすべて新品のガラスに交換します。)

STEP3

ガラスふちを分解

ガラスふちをはずすとそこは、サビのリングが・・・。ケースの再生が難しいかもしれません。外装部品として、リュウズ・チューブ・パッキン一式・ガラス(風防)などの交換が必要です。

STEP4

裏ふたのさびを確認

裏ふたもパッキンが劣化してふた周りにはサビが発生しています。汗とか水をつけたままにして置かれると、このような状態になってしまいます。汗や水につけたら時計の裏側をよくふき取り乾燥させることである程度防ぐことができます。

STEP5

不良箇所の部品画像

ガラス・リュウズチューブ・パッキン等の交換した不良箇所の部品です。

STEP6

ベルトやふたの傷の確認

ベルトやふたには無数の傷が付いています。再生しがいがありますネ。

STEP7

カレンダー部分の検査

さびが多く見受けられたので、カレンダー部分などもさびが発生しているかどうか慎重に検査をします。

STEP8

日付送りの検査

日付送りなどに異常は見受けられませんでした。幸いにも部品はさびていませんでした。

STEP9

自動巻き部分の点検

自動巻き部分を点検をして行きます。この時点では異常はありませんでした。巻き上げ状態も良好でした。輪列(ギアトレイン)の状態を検査。

STEP10

自動巻きユニットの分解

自動巻きユニットの分解です。使用中に大きな音(カチャカチャ・ゴロゴロなど)がしたら、まずここの部分の故障ですので、あまり動かさないで至急技能士のお店へ!

STEP11

自動巻きローターを分解

自動巻きローターを裏側からはずします。ロレックスの自動巻き機構は全体的に完成度が高く、故障率が非常に少ないのですが、定期点検を怠ると油切れによる部品損傷がありますので、定期の点検(4年から5年に一度)は忘れないように。

STEP12

三番車を分解

三番車は出車式になっています。芯を折らずにまた歯先の変形も無いように自作の秘密道具で(分解)はずします。

STEP13

動力を開放

動力を開放して角穴車をはずしました。

STEP14

テンプを分解

テンプ穴石をはずし、テンプを分解します。

STEP15

変形などの有無を検査

アンクルをはずし変形などの有無を検査します。香箱を取り出し香箱の刃先などの欠けや変形の有無の検査をします。

STEP16

輪列(ギアトレイン)の検査

輪列(ギアトレイン)の検査です。幸いにもここまではさびの発生は見受けられず、内部部品の交換は必要ありませんでした。

STEP17

分解検査完了

すべて分解検査をしました。

STEP18

洗浄・組み立て・時間調整

二番車の芯にはサビなどが発生していて、磨きをかけます。洗浄・組み立て・時間調整をします。調整あわせ込みが今でもしっかりとできる完成度が高い丈夫な機械です。

STEP19

修理完了

ケースもサビなどを取り除き、きれいに仕上げました。防水検査では5気圧のテストでは水の侵入は見られず、そこそこの防水性が出ました。再生前の画像を見ていただき、水と汗には充分気をつけてご使用いただくよう、お願いしました。

参考修理料金 2007/09/01現在

分解調整基本料金(外国製・自動巻き・クラスB) ¥35,000
リュウズ・チュウブ交換(技術料込み) ¥10,000
ガラス(風防)交換 ¥4,000
合計金額 ¥49,000(税込み)
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