GMT MASTER 3186 自動巻き GMT カレンダーつき|分解具体例

分解・修理の様子 Disassembly/repair

STEP1

24時間針回し不具合修理の依頼

ムーブキャリバー3186のGMTマスター2のオーバーホール点検。24時間針回し不具合修理の依頼でした。専用工具で蓋を開けます。

STEP2

自動巻き部分を検査

自動巻き部分などには異常はありませんでした。

STEP3

全体の状態を確認

まず、全体の状態を見ます。針を回すときの違和感は画像からは判断できません。目視で確かめて初めて解るものです。そのほかに指先で感じる抵抗感。やネジを緩めるときや締める時の圧力感も今までの経験則から解ります。

STEP4

異常の有無を確認

カレンダー送りや長身を回すときには異常が見られず、GMT針を回す時のクリック感がないためこの奥のようです。

STEP5

不調の原因を確認

この針回しのユニットに原因がありそうです。

STEP6

バネの交換

この部分に異常がありました。バネの赤丸の部分に日々が入っていてバネの力が全くなくクリック感なくなっていたものです。このバネの交換で治すことができました。現在ではこのバネの入手は困難なため、同様の故障の場合はメーカーへの修理依頼になります。

STEP7

カレンダー部針回し部の点検

カレンダー部針回し部はすべて点検しました。ほかには異常なし。この時計の一番弱い部分が(06)のバネが弱いことですね。今回何とか入手できて交換ができましたが今では入手不可能です。部品も改良されて折れにくくなっているとは思いますがどうでしょうか?

STEP8

ローター部分を外す

この後の部品はムーブキャリバー3135とほぼ同じです。ローター部分を外しました。この部分は油切れ以外はきれいな状態です。

STEP9

その他の異常の有無を確認

24時間針がおかしくなっただけで時計全体に異常はありません。あのバネさえ壊れなければもっと使用できたのにもったいないね。時計というのはほんのちょっとした部品の不良でおかしくなるものですね。ロレックスでもこのような弱点となる部品を作ることがあるのですね。

STEP10

輪列(ギアトレイン)の状態を検査

輪列(ギアトレイン)には異常なし。洗浄組み立てに行きます。

STEP11

洗浄作業へ

すべての部品をばらして、洗浄作業へ。

参考修理料金 2017/09/01現在

分解調整基本料金(外国製・自動巻き・クラスB) ¥37,000
部品など追加料金 ¥12,000
合計金額 ¥49,000(税込み)
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