ムーブキャリバー4030を使用。長年使用中不動修理の依頼。お預かり時の使用状況は激しくケースやベルトはキズが多数。
分解・修理の様子 Disassembly/repair
STEP1
不動修理の依頼
STEP2
内部を確認
内部を確認します。赤い粉があちらこちらに散らばっているのが確認できます。油切れからくるものだと思われます。
STEP3
不動の原因を確認
ローターの力を伝える歯車は赤いさび状の粉でおおわれてひどく汚れているのがわかります。この粉がいろいろな部分に飛び散って不動の原因になっているようです。
STEP4
汚れのふき取り
裏ブタの内部にも布で拭き取れるくらいの汚れです。
STEP5
内部の状態を確認
針や文字盤を外して、状態を観察。こちらはあまり痛みはないようです。
STEP6
筒カナ内部の磨き
筒カナの回転部分が油切れで重くなっていました。この段階で回転状態を調節しておきます。筒カナ内部を磨いてスムースに回転するようにしました。
STEP7
細部にわたって検査
ローター(回転錘)を外しました。非常に汚れているのことがわかります。クロノグラフ機構のレバーなどが変形している場合もありますので、細部にわたって検査をします。
STEP8
分解精査
自動巻き部分から分解精査していきます。赤く汚れていますね。
STEP9
自動巻き部分の押さえを分解
自動巻き部分の押さえを外しました。穴石(ルビー製)には異常はありませんでした。
STEP10
機構の確認
クロノグラフ機構はOMEGAの手巻き式クロノグラフと同じような機構になっていますね。
STEP11
クロノグラフ部分の歯車を分解
クロノグラフ部分の歯車を外しました。中央の2番車の黒い汚れが見えます。これもきれいに磨いて仕上げなければなりません。
STEP12
揺動歯車を分解
クロノグラフ部分に伝える揺動歯車を外しました。黒い汚れが見えます。この部分の歯車が滑るように軽く回転しなければクロノグラフはうまく動きません。洗浄して板などはきれいに磨きます。
STEP13
各種レバーの磨き
クロノグラフ部分の各種レバーです。これもきれいに磨いて仕上げなければなりません。
STEP14
各種洗浄磨き
ゼンマイや輪列(ギアトレイン)の押さえ板です裏側も汚れがはみ出ています。洗浄磨きの手間と時間がかかる作業になりそうですね。
参考修理料金 2017/09/01現在
分解調整基本料金(外国製・機械式特殊・クラスB) | ¥55,000 |
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合計金額 | ¥55,000(税込み) |