ゼニスクロノグラフオート 自動巻きクロノグラフ cal4020|分解具体例

分解・修理の様子 Disassembly/repair

STEP1

復帰ボタン不良のための修理依頼

ムーブキャリバー4021のオープンハート。5年ほど使用中復帰ボタン不良のためお持ち込み。お預かり時の使用状況はクロノ秒復帰ボタン不良。ケースやベルトはキズが多数。

STEP2

方式ねじの洗浄磨き

ケースや裏ブタには汗や水分による錆が発生しています。蓋はネジ8本で閉める方式ねじの錆も洗浄磨きにかけます。

STEP3

パッキン、プッシュボタンの洗浄磨き

プッシュボタン内部のパッキンもさびのため汚れているのがわかります。このためプッシュボタンが不動のようです。この部分も洗浄磨きをかけます。

STEP4

文字盤を外す

文字盤を外します。幸い時計の内部には水分が侵入していませんでした。若干の水分のためところどころに曇りがあります。

STEP5

パワーリザーブの表示部分の精査

パワーリザーブの表示部分の精査。各社いろいろな仕組みを考えていますが、基本は同じこちらの部分には痛みはありませんでした。

STEP6

異常の確認

香箱(ゼンマイが入っている)からの伝達は正常に動作していました。パワーリザーブ表示部分は異常ありません。

STEP7

ローター(回転錘)を外す

ローター(回転錘)を外しました。わずかに汚れていることがわかります。復帰ボタン不良のお預かりでしたのでクロノグラフ機構のレバーなどが変形している場合もありますので、細部にわたって検査をします。ROLEXの4030系と同じ作りになっています。

STEP8

自動巻き部分の分解精査

自動巻き部分から分解精査していきます。クロノグラフレバーに少し変形部分がありましたが、修正のみで復帰しました。

STEP9

ROLEX4030の画像

クロノグラフのカムには異常はありませんでした。動作も正常です。ROLEX4030の画像です。同じ構造です。

STEP10

輪列(ギアトレイン)の状態確認

輪列(ギアトレイン)の状態。大切に扱って見えるようです。自動巻き部分がひどく汚れている場合は時計の動きが激しいときや腕の動かし方が激しいときです。取り扱う人で内部の様相は相当違ってきますね。

STEP11

輪列(ギアトレイン)の押さえの磨き

輪列(ギアトレイン)の押さえの裏側です。黒い汚れが見えます。これもきれいに磨いて仕上げます。

STEP12

修理完了

OHが完了してケースに組み込みました。ボタンなどもきれいに磨いてあります。蓋のふちに私の指が写り込むくらい光っていることがわかりますね。

参考修理料金 2017/09/01現在

分解調整基本料金(外国製・機械式特殊・クラスC) ¥43,000
ボタン部修理一式(レバー修正を含む) ¥8,000
合計金額 ¥51,000(税込み)
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